訪問団の構成(敬称略)

団長 佐々木雄三 友好親善協会会長 日朝友好議連会長
副団長 五百川純寿 同上副会長 同上副会長
副団長 島田三郎 同上副会長 同上事務局長
秘書長 浅沼延夫 友好親善協会事務局長代理 連合しまね事務局長
総勢63名



主な面会者一覧

朝鮮対文協
副委員長 洪 善玉 ホン・ソノオ
日本担当局長 鄭 倫会 チョン・ユンヘ
同上 副局長 黄 虎男 ファン・ホナム

他、中央育苗場・デガン協同農場




訪朝日程

期  日 行      動 宿   泊
9月13日(木) 10:20 出雲空港発(中国西北航空チャーター機)   大連国際酒店 
11:00 中国大連空港着
      昼食の後、大連港、旧日本人街など視察    
18:00 夕食(広東料理)
 
 4月の訪朝計画は物理的な理由により延期となった。親善協会として初めてとなる今回の大型訪朝団の計画にあたって、その反省の上に立ち中国の機材を使用する事とした。
 訪朝の付録のような大連訪問であったが、日本との関係も深く、中国北部最大の港湾を持つ「北方の香港」大連は、世界最大の製造基地となりつつある中国を肌で感じることのできる都市であった。




9月14日(金) 12:10 大連空港発(中国西北航空定期便) ポトンガンホテル
13:50 朝鮮民主主義人民共和国(平壌空港着)    
      〜朝鮮人民軍サーカス劇場〜
      ホテル着
19:00 歓迎レセプション
 
 上空から見る共和国は前回とは異なり緑や黄色に彩色されていて、豊な大地に見える。
 平壌空港では、対文協の鄭倫会日本担当局長や指導員など、懐かしい面々が迎えてくれた。
スーツケースの他、島根から肥料や粉ミルクなどの善意の固まりである荷物も入国。
 再訪問となったサーカス劇場は、内容は前回と異なっているが相変わらず迫力のある演技。
 ホテルにて開催された歓迎レセプションでは、洪善玉副委員長他の対文協から心温まる歓待を受けた。今年度の環日本海松江国際交流会議への講師派遣が中止になったことについて再検討する。




9月15日(土) 8:35 ホテル出発
     万景台・地下鉄乗車・チェチェ思想塔・東明王陵・
     マジャン山・万寿台大記念碑
同        上
18:00 夕食会(大同江の船上)
 
 本日も快晴。前回とは異なる平壌市内であったが、チェチェ思想塔から見る平壌のパノラマは絶景。空の青さも目に染みる。
 前回訪問時に私が申し出た植林地の提供に応えて、東明王陵の向かいのマジャン山を候補地として案内された。説明なしでどんどんと山に中に入り、訪問団の面々は不審顔であったが、共和国の窮状を見るにつけ、緑の大切さに思いをいたすことになった。微力ながら関わっている中国寧夏回族自治区における島根県民レベルの植林活動は、数少ない成功例として全国的にも注目を集めているが、この共和国においても実現できればと思う。




9月16日(日)  8:00 ホテル出発
      板門店・開城市内
同        上
18:30 答礼宴(羊角島ホテル)               
 
 板門店の兵士から聞く厳しい指摘は耳が痛い。わだかまりなく交流するときが一刻も早く到来する事を願う。それでも、板門店を出発するときに見せてくれる案内役の兵士の笑顔で心が救われた。
 答礼宴を開いた羊角島ホテルは最新設備・豪華設備ホテル。ホテル入口には魚が泳ぐ大きな水槽まである。
 答礼宴の会場のあちこちで会話が盛り上がる。共和国での残り少ない時間を惜しみ、肩を組んでお酒を酌み交わす姿も見える。鄭倫会日本担当局長の「夕焼け小焼け」の熱唱に涙腺を刺激された。




9月17日(月) 8:15 ホテル出発
     中央育苗場・デガン協同農場・昼食(平壌冷麺)
14:40 平壌空港(中国西北航空定期便)
14:20 大連空港着
17:00 大連空港発(中国西北航空チャーター機)
19:00 出雲空港着
 
 政府が経営する中央育苗場へ行く途中、共和国の農村地帯へ迷い込む事になった。これが共和国の現実なのだろう。
 この育苗場を案内するにつけても、対文協の真摯な態度が伺える。我々としても植林活動について誠実に、確実に検討をはじめなければならない。
 模範的な農場であるデガン協同農場に於いてさへ収量が1/3〜1/2。対文協の職員の話によると、記録的な豪雨→炭坑の水没→電気供給力の低下→化学肥料生産ダウンという影響もあるとのこと。やはり植林によって林野に保水力をつけることが緊急の課題と思われる。
 有名な平壌冷麺で満腹になった我々が平壌空港へ向かう途中、雨が降り出す。久しぶりの雨、恵みの雨であった。
 空港へ見送りにきた対文協の職員は、出発時間まで待合室の外で待機し、搭乗バスに手を振って別れを惜しんでくれた。一年の内に二度共和国を訪れる日本人は珍しいと、握手を求める職員もいたが、一般国民との交流の機会はなかったものの、対文協の職員との信頼関係は確実に強固になりつつあることを実感した。






島根県日朝友好親善協会訪朝団