期  日 活  動  内  容
9月1日 出雲空港→伊丹空港(飛行機)
伊丹→関西国際空港(バス)
関空→上海(飛行機)
上海→ホテル

(泊)古象大酒店
9月2日 【上海】

中国東方航空へのエアポートセールス
   〃    との昼食会
上海博物館表敬訪問
上海博物館主催レセプション

(泊)古象大酒店
9月3日 【上海】

上海→蘇州(車)
蘇州高級中学校訪問
概要:1035年開学、敷地9.2ha、学生3600人、教員222名
    多数の著名人を輩出している。
蘇州→上海

(泊)古象大酒店
9月4日 【上海→銀川】

発展の著しい企業「上海オムロン有限公司」を視察
上海→銀川(飛行機)

(泊)虹橋大酒店
9月5日 【銀川】

友好提携10周年記念式典
       〃        レセプション
植樹活動
全中国少数民族スポーツ大会レセプション

(泊)虹橋大酒店
9月6日 【銀川】

全中国少数民族スポーツ大会関連施設視察

(泊)虹橋大酒店
9月7日 【北京】

中日友好協会 王副会長を表敬訪問
9月8日 北京→関空(飛行機)
関空→伊丹(バス)
伊丹→出雲(飛行機)





9月2日(火)

1.          東方航空公司訪問

知事と共に、上海市の東方航空公司を訪問し、李(リ)総経理(社長)と面談。  本県と出雲空港をPRするとともに、出雲空港と上海を結ぶ定期航空路線の開設を強く要望した。
 李総経理から、「路線開設は十分に可能性がある。力を合わせて取り組みたい。」との言葉があり、佐々木団長が県議会としても最大限の支援・応援をしていく旨を伝えた。

             
                   (李総経理への要望活動)        




2.           上海博物館表敬訪問

知事と共に、上海博物館を表敬訪問し、陳(チン)館長をはじめとする関係者に、今春、島根県立美術館で開催した上海博物館展のお礼を述べるとともに、館内視察を行い所蔵作品に対する理解を深めた。

              
                 (収蔵品について説明を受ける訪中団)


9月3日(水)

1.           蘇州高等中学校訪問

蘇州市人民路三元坊にある江蘇省蘇州高等中学校を訪問し、倪振民(ニィツェンミン)校長から学校の概要の説明を受け、意見交換を行った。

学校の敷地は約9.2ヘクタールあり、教育施設は緑に囲まれている。教学区は校門に面する、1936年に建てられた科学楼、新しく改築された大会堂、図書館と実験楼、教学楼からなっている。生活区には施設が完備された学生寮があり、運動区には新しい体育館と運動場がある。学校の南区には立達初等中学校がある。

生徒数は約4100名(中学生2100名、高校生2000名)、教員数は約400名である。学級定員は編成基準上限の54名である。45分授業、11時から交代で食堂で昼食を取る。レディファーストである。

学校の歴史は長く、宋の時代から900年余りの歴史がある。生徒は人口570万人の蘇州で一番優秀な子供たちであり、中国の各有名大学に進学している。

蘇州市は、国の要請も強く、文化・教育、特に人材育成に力を入れており、外国との交流も行っている。国費で生徒をアメリカ、インド、イギリス、シンガポール、カナダへ留学させている。蘇州中学から日本には2000年に1人、2001年に2人留学させ、早稲田大学に1人、東京大学に2人が進学している。また、蘇州市は京都府亀岡市と姉妹提携を結んでおり、蘇州中学も図書の寄付を受けている。また、日本の教育から学びたいとの想いで、長崎外日本の3高校とも交流している。

月謝は800元、月曜日だけ制服を着て登校する。月曜日の朝は国旗を掲揚して全校集会がある。

日本のいじめ・不登校問題を説明し、蘇州中学の状況を訪ねたが、「当校では、人権教育はもちろん、礼儀を重んずる心、国を愛する心等を育んでおり、そうした問題はほとんどない。」との答えであった。

意見交換の最後に、佐々木団長が「教育改革は共通の課題。交流を深め、共に頑張りましょう。」とあいさつ。校長先生に校内を案内していただき、盛大な見送りを受けて学校を後にした。

        
          
(校長先生から説明を受ける)

2.            蘇州視察

(1)    寒山寺

寒山寺は、南北朝梁の天監年間(502〜519年)の創建。唐代に高層寒山と拾得が住んだことから寒山寺と呼ばれる。現在の鐘は明治時代に日本から送られたもので大晦日にこの鐘を一つつくと10年若返るとの言い伝えがある。

(2)    虎丘

蘇州を都とした呉王夫差の父を埋葬した場所。埋葬3日後に白い猛虎が現れて墓を守ったという伝説からこの名前がつく。雲厳寺塔は高さ47.5メートル。宋代(961年)の建立で、約15度傾き、中国版「ピサの斜塔」と呼ばれている。

(3)    拙政園

明代に御史を辞職した王献臣が寺を買い取って造った中国四大名園の一つ。
 全体の5分の3が池で占められている。「拙政」とは、譜代の藩岳の著した「閑居賦」にある「拙き者之為政なり」からとったもの。





9月4日(木)

1.            上海オムロン自動化系統有限公司視察

上海市浦東新区にあるオムロン自動化系統有限公司を訪問し、上海生活が5年目という総経理の市川暢男氏から会社概要を聞き、工場内を案内していただいた。

この会社は、1993年12月に設立。日本オムロン中国有限公司(出資比率85%)と中国浦発機械工業株式会社(同15%)との合弁会社である。

主な事業は、制御機器、FAシステム事業(インダストリアルオートメーションビジネス)である。半導体、自動車、食品など、様々な製造現場で生産性向上に役立つ高精度なセンシング技術を売り物にしている。正社員は147名、パート11名である。日本人は4名である。

本社は北京にあり、物流センターが天津、上海、広州の3カ所にある。上海の工業団地(約8万平方メートル)に3つの工場がある。50年の借地権で借地料はそう高くはない。隣にシャープの工場があり、近くにリコー、京セラ、パイオニア、ソニーの工場がある。

会社の機構は、商品開発部門、製造部門、商品展示部門、コールセンター(月約2200件)、修理・技術相談部門からなる。

オムロンというと、電子体温計やデジタル自動血圧計を思い浮かべる人が多いが、ここでは生産していない。血圧計等はその95%を大連で生産している。後の5%は日本の松坂市でつくっている。SARSの影響で耳の鼓膜で測る体温計が爆発的に売れた。

また、会社はISOの認証を取得して、環境負荷の少ない企業活動を継続している旨の説明があった。

訪中団から「10年経過して会社の経営状況はどうか」との質問に対して、「日系企業の2〜3割が赤字の状況にある中で、当社は利益が出過ぎて困るぐらい好調である。要は社会的ニーズに応じた高度の技術力を自信を持って提供すること。企業の海外進出は一般に考えるほど簡単ではない。」との答えであった。

その後、自動生産ライン、コールセンター等を見学。カメラ、ビデオの撮影は禁止であった。工場内は男女の待遇格差は全くなく、若い女性の活躍がめざましいということであった。

                
               (電光板で熱烈な歓迎を受ける〜オムロンにて〜)


2.            上海視察

(1)豫園

黄浦江のほとり、市街の東南に位置する「都市の中にある山水」と呼ばれる名園。この辺りは祖界時代も中国人の居住地だったところで隣接する豫園市場には特産品店がひしめく。

(2)玉仏寺

1882年に建立された上海でも最も参詣者が多い禅寺。寺の名前の「玉仏」はミャンマーから贈られた白玉製の釈迦仏を指す。玉仏は横臥仏と座像の2体がある。




9月5日(金)

1.            植林活動

銀川市郊外のバイジータンにある植林地において県民交流団の皆さんと植林を行う。

              
                    (植樹を行う佐々木県議)


2.            島根県・寧夏回族自治区友好提携10周年記念式典

陶林園芸試験場で開催された友好提携10周年記念式典では、2年前寧夏・島根県民交流団5周年の際に設置され、最近陶林園芸試験場に移設された環境保全記念碑の除幕及び記念植樹が行われた。

             
                  (陶林園芸試験場で試食)

3.            友好提携10周年記念レセプション等

県議会訪中団は、夕方、虹橋大酒店で開催された友好提携10周年記念式典に参加。その後寧夏回族自治区人民政府を表敬訪問し、第7回全中国少数民族伝統的スポーツ大会歓迎レセプションに出席した。

           (10周年記念レセプション佐々木団長あいさつ)

日中友好島根議員連盟副会長をしております島根県議会議員の佐々木雄三でございます。

本日はこのように盛大な歓迎宴を開いていただき誠にありがとうございます。

寧夏回族自治区 馬啓智(マ ケイチ)主席をはじめ関係の皆様方に厚くお礼を申し上げますとともに、四年に一度の全中国少数民族スポーツ大会が、明日、この地で開催されますことに対し、心からお祝い申し上げます。

島根県と寧夏回族自治区が友好県区協定を結び十周年となる記念すべき年であり、島根県民交流団の寧夏訪問から七年目を迎えます。私も毎年、島根県民交流団として植林活動に参加し、一昨年、貴自治区から栄誉賞をいただいておりますように、県議会からもたくさんの議員が貴自治区を訪問するなど、両県区の交流は益々拡大し、深まってきており、このことは、大変喜ばしくまた、意味深いことであると考えます。

また、平成12年には馬啓智主席を団長とする寧夏回族自治区政府代表団の皆様に島根県にお越しいただいたところですが、本日、広大な自然と偉大な歴史に育まれたこのすばらしい地、銀川で再びお会いすることができて、とてもうれしく思っております。

県議会といたしましても、島根県と貴自治区の行政・民間が一体となった交流を今後とも積極的に支援して参りたいと考えております。

この度の訪問により、両県区の交流と理解が一層推進され、友好関係が揺るぎない者になりますよう祈念いたしまして、乾杯をしたいと存じます。

乾杯。


9月6日(土)

1.            第7回全中国少数民族スポーツ大会観戦

中国の55の少数民族が一堂に会して、民族色豊かな伝統スポーツを披露し競うスポーツ大会のうち、2会場においてそれぞれ、棒球(ホッケー)と花火競技(ラグビーに近い競技。最初に玉が花火で打ち上げられる。)を観戦。応援も非常に華やかであった。

            
              (全中国少数民族スポーツ大会開幕式)



*9月6日、知事と共に全中国少数民族スポーツ大会開幕式(20:00〜22:00)に出席し、翌日、北京に向かい、中日友好協会の王副会長を表敬訪問。今後も交流を拡大・発展させていくことを確認し合うとともに、出雲空港−上海の定期航空路線開設について協力要請。9月8日、北京から帰国。







                     






       






島根県・寧夏回族自治区友好提携10周年記念事業等訪問団
島根県議会議員 佐々木雄三